お金の話し(2)郵便局の困惑が伝わってくる

叔父の家から徒5分程の所に郵便局があります。

叔父は長年郵便局を利用していましたが、認知症が進むにつれて自分でお金の管理が出来なくなりました。

毎日のように通帳や印鑑を無くし、そのたびにパニック状態になり、昼夜問わずママのところに駆け込みます。

ママ「タカオさんが郵便局の通帳を無くした!印鑑を無くした!と毎日私に言って来ます。

毎回郵便局に付き合って通帳と印鑑を再発行しているんです。何とかしてください!」

叔父はズボンのポケットに財布や通帳、印鑑、保険証、マイナンバーカード。全財産を入れて年中無くすのです。

そしてカードは持たず、お金は毎回直接窓口で下ろしていました。

面倒見の良いママは、叔父が騒ぐ度に一緒に郵便局に行き、通帳や印鑑の再発行の手続きをしてくれていました。

しまいには印鑑をママに預け、今度は預けた事を忘れ、また新しい印鑑を買って再発行を繰り返しました。

ある時ママにいくつも印鑑を渡され、「もうどれが登録したものかわかりません。面倒見きれません。何とかしてください!」と匙を投げられてしまいました。

叔父と一緒に郵便局に行き、郵便局の人に声をかけると「タカオさんの親族の方ですか!毎回、通帳や印鑑を無くされて本当に困っています!これからは親族の方が管理をしてください!お願いします!」

叔父の日々の騒ぎが相当ひどいのでしょう。

私が「今の登録印がどれだかわからなくて…」と印鑑をいくつか出すと、

「もうどれでも大丈夫です!」

「……。」

ここでも叔父は迷惑を掛けていました。

郵便局の人のホッとした顔を見て、「毎日の徘徊ルーティンの中に郵便局も入っていた…」と気づいたのでした。

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